●質問
彼は中学の初恋の女子のことが今でも好きみたいです。なぜ10年以上前の彼女を今でも好きなのか、わたしには理解できません。
●回答
男にとって初恋の女子とは、自分の世界を開いてくれた相手だから、彼はいつまでも初恋の子に恋しているのです。
この場合の「恋する」というのは「女として好き」とか「おっぱいを揉んでみたい・セックスしてみたい」というニュアンスを含み持ちつつも、究極的には「女神」的に好き、ということです。
ようするに、彼は、初恋の女子によって「女のぬくもり」とか「女のやわらかさ」とかといった「男である限り自分が所有できない感覚」を初めて知らされました。女のぬくもりややわらかさに初めて触れた彼は、それにおおいに驚きました。その驚きが、彼の世界を開いたのです。彼は、なかば強制的に自分の世界を開かされたのです。
世界が開いたことによって、彼はこれまで男だけのごつごつしたグレイに見えていた世界が、いっきにカラフルに見えるようになりました。文字通り「男になった」のだし「世界の魅惑や奇跡」を知るにいたったのです。
男は女によって、世界の広さと深さ、魅惑を知り、驚きます。そしてその驚きは、初恋の子のみが彼にもたらすことができます。なぜなら2番目や3番の彼女は、彼にとって「すでに知っていることを俺に与えてくれる」存在だからです。
2番目以降の彼女がしょぼいということではないんですよ。彼は初恋の子によって、女のぬくもりややわらかさという「これまで知らなかったこと」を知ったのだから、それ以降の彼女は「知っていることをもたらしてくれる子」でしかない、ということです。
初めての驚き。それによって開かれる彼の世界――これは、彼にとって、初恋の子しかもたらすことのできないことでしょう?
だから彼は、いつまでも初恋の子のことを覚えているのです。女子のぬくもりややわらかさという、彼にとって「いいこと・とても素晴らしいこと」を教えてくれた相手。そしてそれを教えてくれたことによって自分の世界が開かれた、その奇跡。このことに彼は恋しているのです。それは端的に、いつまでも忘れえぬ「物語」なのです。
彼の初恋の子に、今の彼女であるあなたは、そう神経質になる必要はありません。
彼は単純に、奇跡に恋しているだけだからです。本当は、彼は、奇跡という「概念」より、その両方の腕で抱ける生身のあなたを必要としているからです。
大変納得のいく説明で目から鱗です