●質問
元カレのことを忘れられません。どうすれば忘れられますか？

●回答
元カレはあなたのシャドウです。
シャドウとは、「もうひとりの自分」です。言い方を換えると「そうであったかもしれない自分」です。あなたはもしかすれば、彼のような人間だったかもしれない。でも、いろんな風の吹きまわしで、あなたは「そのあなた」として存在しています。がしかし、彼のように生きている人だったかもしれない。それがシャドウです。

もうひとりの自分を、ふつう、人は、そう簡単に忘れることができません。なぜなら「自分」だからです。自分とは（あなたとは）、あなたという枠の中で生きることしかできない生き物で、その「あなたの枠」のなかに、「もうひとりの自分」すなわち元カレがいるのだから、忘れようにも忘れられない――これでふつうです。

それでも無理に忘れたい場合は、「べつの」もうひとりの自分を無理にでも見つけるしかありません。
簡単にいえば、失恋で痛む心を引きずりつつも、外に出て人と会う。男子と会う。会ってたくさんお話して、たくさん遊んで、「ああ、この男子も、もしかしたらもうひとりの自分かもしれない」と思える相手に出会う。
つまり「もうひとりの自分」って、ひとりしかいないわけではないんですね。何人もいるんです。

何人ものもうひとりの自分に出会うことによって、「本当の自分」が見えてきます。それはあたかも、最大公約数みたいな感じです。
2つの円の重なる部分、それが最大公約数ですよね。それをもっと精緻にしようと思えば、円の数を増やすといいです。2つより3つ、3つより5つ、と数が増えるごとに、円が重なる部分は狭くなっていきますね。それが「本当のあなた」です。

本当の自分が「なんとなくでもいいので」見えてくると、わたしたちは「こう生きるといいのだ」というのが見えてきます。
そのときわたしたちは、過去に付き合った人のことを、感謝の念をもって思うようになります。これが「元カレを忘れること」です。