●質問
不倫しているわたしを叱ってください。誰かに叱ってもらえたら不倫するクセが直るかもしれないとの希望を持っているのです……。
●回答
このセックス大好き女め! とかと叱ればいいのでしょうか?
しかし、一行で叱るというのも、なんだか失礼な気がするので、以下にちょっとした「解説」を加えましょう。
不倫するクセのある人というのは、セックスにすがっているんですね。
セックスにすがるというのは、肉体的な快楽を味わう時間がないと生きている心地がしない、ということを意味します。また、相手に肉体的・物理的に尽くす時間がないと、生きている心地がしない、ということを意味します。
そういう人は、ようするに、自分の人生に絶望しているのです。
淋しさの穴を誰かに埋めてもらえないと、「自分が自分に絶望している」という「すごくつらくて苦しい気持ち」から解放されないと思っているのです。だから、不倫はよくないと知っていても不倫するのです。
不倫という、倫理的に悪いことをするのと、自分に絶望している苦しさとを天秤にかけたとき、どうしても、絶望している苦しさのほうをわたしたちは重たく感じてしまうので、リスクをおかしてまで不倫してしまうのです。
不倫のセックスが、ときとして「エグイ」のも、その理由に依ります。
肉体的に相手に尽くしたいと思えば、男が縄で縛りたいといえば、こころよく「はい」と言うし、縛られて四つん這いにされ、ふたつの穴にバイブを突っ込まれるとうっとりします。「わたしは必要とされている」と思い、自分に「納得」するからです。
ようするに、自分に絶望している「この自分」を抜け出して、「別の自分」になれそうなことであれば、よろこんでやるのです。別の自分にならせてくれそうな男の前では、非常に従順になるのです。
自分が自分の人生に絶望しているから、あなたは不倫するクセが直らないのです。
この絶望野郎! キルケゴールの『死に至る病』でもお読みっ!
こんなんでいいでしょうか?