●質問
私の初体験は、おじさんに2万円もらってセックスしたというものです。このことは誰にも言えないので、ここで告白するのが初めてです。こんな私の初体験ってへんですか?
●回答
初体験が「売り」だった女子は、おそらく一定数いるように思います。これだけマッチングアプリが流行り、また、その前から「売り」とか援助交際が社会問題としてあるわけですから、おそらくは一定数いるでしょう
そのような初体験がへんかといわれたら、まったくへんではありません。
セックスというものは、相手が誰であれ、そこにお金が介在しようとしなかろうと、とにかくへんなものです。
例えば、15歳の夏休みに同級生の男子と初体験をした人の場合。男子は女子のどこに入れていいかわからないし、女子は男子の竿をどのように扱えばいいかわからない、といったこともあって、行為の最中に「これでいいの?」と、お互いに絶えず聞きあっていたそうです。終わった後も「これで良かったのかな?」と、ずっと疑問に思っていたとのことです。
手馴れた大人からすればへんなのかもしれませんが、しかし、これは微笑ましいエピソードと言うべきではないでしょうか。
同様に、初体験が売春であっても、それはへんではない。
おそらく、その当時のあなたは、自分の体を売ってでもお金が欲しかったのでしょう。お金が欲しかった理由を思い起こせば、同級生より少しばかりいい物を持ちたいと思っていたのでしょう。それはおそらく、自分をよく見せたい、実態以上に見せたい、という焦りがそうさせたのでしょう。
じつは、その焦りそれ自体が、あなたの人生なのです。
初体験の相手が同級生だった人もまったく同じです。この子とセックスをしたいという欲求と焦りと不安。これがその人の人生そのものなのです。
人生は性の問題と切り離して考えることができません。性の問題に直結している感情は、焦り、不安、さみしさです。
その問題と誠実に向き合うことでのみ、人生は豊かになっていきます。
初体験の相手がおじさんであれ、お金が介在したセックスであれ、それはじつは些末なことなのです。今は黒歴史として気になっていても、やがてそのシミはほかの記憶と同化していき、最後にさみしさだけが残るのです。