●質問
高校生みたいな質問で恐縮ですが、愛と恋はどう違うのですか？　

●回答
恋とは、その人の特質に向けられるもので、愛とは、その人の存在そのものに向けられるものだ、というようなことを、ある哲学者が言っていて、ぼくはその答えがわりと気に入っているので（納得しているので）、本稿も、それを答えにしたいと思います。

たとえば、彼はかっこいいから好きとか、彼の6つに割れた腹筋が好きとか、そういうのが恋です。
彼はやさしくてエッチがうまくてお金持ちだから好き、というのも恋です。

対して、愛とは、彼の存在まるごとが好きだということです。
極端に言うと、彼が重度の火傷を負って、顔かたちが変わってしまっても、それでも彼のことが好き――これが愛なんですね。
つまり、彼の「存在そのもの」が好き、ということ。

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多くの人が言う「彼のことが好き」とは、恋と愛の両方のことを指していると思うんです。
彼はかっこいいから好き、付き合いたい、というのは恋だと言いましたね。
でも、あなたはきっと、彼のかっこよさだけに惚れたわけではないはずなんです。
「なぜか」彼はかっこいいとか、「なぜ」彼はそんなにかっこいいのだろうとか、そういう気持ちも抱くはずなんです。

この「なぜ」とか「なぜか」というのが、すなわち、存在の神秘性を指しているんですよね。
彼がこの世にいる奇跡とか、彼と出会えた偶然性とか、そういう「ある人の作為的な言動」ではない「誰が仕向けたのかわからないけど起こっているできごと、存在しているできごと」を神秘（ふつうの理論的認識を越えているとしか言いようのない事柄）と呼ぶでしょう？

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たとえば、男は女子とセックスすることしか考えていないと言われますね。
でもしかし、それは間違いなのです。
男が「この子とヤリたい」と思ったとき、その男は、相手の女性に神秘的なものを感じていて、その神秘性を抱きたいと思っているのです。
たとえば、神様が作ったとしか思えない美しいお尻の曲線美に、男は神秘を感じます。男からすれば、どうやって作られたのか、さっぱりわからないですからね。
おっぱいも同じです。男にとって、女子のお尻やおっぱいとは、とても神秘的なものなのです。

そのような意味で、男は、まずはじめに、女子に対して愛を抱きます。
がしかし、直後、その愛は恋に変わります。
つまり「ヤリてぇ！」「ヤラせてもらいてぇ！」と思うのです。
つまり、神秘が、彼女の特質を愛でる気持ちに変わるのです。つまり、愛が恋に「成り下がってしまう」のです。
だから多くの女子は、どんなに真剣に男が「ヤラせてください」と懇願しても（土下座しても）ヤラせてあげないのでしょ？