●質問
アフターコロナの世界は、コロナ以前の世界に比べ、どのように変化すると思いますか?
●回答
「世界」のことはよくわかりませんが、わたしたちの身近な社会においては、「個」として生きる人が増えるように思います。
ステイホームの時期に、在宅勤務ができなかった人もいますが、在宅勤務をした人もいますね。
その人たちのうち、6割くらいの人が、在宅でも仕事に支障がないとわかった、在宅のほうが仕事がしやすい、満員電車に乗って通勤するなんてもう考えられない、会議なんてZoomで済むことがわかった、などと言っているそうです。
すなわち、これからも在宅勤務でOKじゃね?と思っていると。
満員電車、長時間の意味のない会議、いやな上司と同じ空間で働くこと、上司が退社しないと帰れないあの苦痛――このような「昭和的な=みんなでおなじことをおなじようにやる風潮」が内包する「ウソ」をバラしたのが、今回のコロナ禍だと思います。
ウソがバレてしまって、どこにいても仕事ができるという「本当のこと」が明るみに出てしまえば、あとは「個」の時代です。
上司が監視していなくても、やるべきことをやる。余った時間で体を鍛える。読書をして頭を鍛える……こんなふうに、個人にスキルを蓄積していくといいのです。
就職氷河期の時代(今から20年ちょっと前くらい)に、大企業に依存しない生き方がクローズアップされました。でもそのときはまだフリーランスはメジャーではなく、国家資格をとることで企業に依存しない生き方をする、という人が多かった。
その後、リーマンショック、3.11とあって、徐々にフリーランスが一般的になりました。
そして今。国の偉い人がやっと、フリーターとフリーランスのちがいを知ったのが、このコロナ禍。フリーランスの人が、わたしたちにも助成金を、と主張したのが、今回のコロナ禍。
個人が「個」として生きるという、とても当たり前のことが社会の表面に出てきつつあるのが今。
NOT満員電車。Neverアホな上司。それよりなにより「個」としての能力と幸せを追求す