●質問
マッチングアプリってなぜよくないイメージがあるのですか?
わたしも友だちもよく使っているのですが、親とかが「あれはよくない」と言います。
●回答
マッチングアプリって、ダイヤルQ2とか出会い系サイトを運営していた会社が運営していることもあるからでしょう。
そのむかし、ダイヤルQ2というものがありました。
淋しい男がセックスしたくて、うずうずしながら電話を掛けるのです。電話の先には当然、多くの「サクラ」がいました。Q2は「情報提供料」という名目で課金されます。業者は儲かりました。
まれに、オナニーでは飽き足らず誰かとセックスというものをしたい女子高生が、学校の公衆電話からQ2に電話を掛けていました。女子は無料だからかけ放題です。
「車持ってる? 持ってるのなら放課後学校に迎えに来てヨ」
これで話が通じたといいます。つまり、放課後迎えにきてもらって、制服のままソッコーでラブホかどこかでセックスしたい(ムラムラが止まらない!)、という女子の気持ちが、男は理解できていました。
今、おおむね30~50代の男女の話です。
そのQ2はやがてガラケーの発展とともに、出会い系サイトというウェブに置き換わります。もしもし電話がネットに置き換わります。Q2の業者は、持っている名簿をそのまま、システムだけ変更してそのまま事業を継続することができました。
現在、マッチングアプリと呼ばれているものは、そういった業者が「ラッキー!」と思っている可能性が高い。
なぜなら、出会い系サイトという「淋しいからセックスしたい人たちが集う場所」が、マッチングアプリという「淋しさを奥に隠し、表向きはクリーンなもの」になったからです。つまり、中身はそのままに、パッケージを世間が新しくしてくれたから。これほどラッキーなことはない。
今のように、「リアルで出会いがないからマッチングアプリを使うことのどこが悪いの?」という時代では、むかしはなかった、ということです。
リアルで出会いがないのは、その人に魅力がないから、以上、終わり。という時代だったのです。
だから今でも、リアルで出会いのない淋しくて魅力に乏しい男女がマッチングアプリにいます。同時に、リアルで出会いのない、でも魅力的な男女が堂々と利用するようになりました。
しかし(ゆえに?)、親は「マッチングアプリはよくない」と言います。
それは「ことの流れ」を考えたら、当然かもしれません。