●質問
裸でいると自己肯定感が上がるわたしってヘンですか?
●回答
たまに聞きますよね。「わたし、家のなかでは全裸で過ごしています」とか「寝るときは全裸じゃないと寝れないので、わたし、友だちとお泊りできないんです」とかと言う女子が。
べつにヘンでもなんでもないと思いますよ。
わたしたちの心のなかには、なぜか、変態が棲みついています。その変態を、今の世の中は徹底的に隠すように「指導」してきます。
たとえば、痴漢被害にあった女子が悲しい思いをしている一方で、「わたし、痴漢にあってみたいんです」と喜々として言う女子がいます(本当にいます)。電車のなかで知らない男におかされたいという変態性が、その女子の心には宿っています。
というような感じで、みなさん、心のなかに、なんらかの変態性を宿しています。そういう心理について、ラカンというフランスの精神分析家は真剣に研究しました。ラカンの邦訳本には「性的倒錯」と書かれていますが、それはすなわち変態のことで、ラカンはたとえば窃視する人を念頭に置いていたのです。窃視って、盗撮とか、そういうことです。
全裸じゃないと自己肯定感が上がらない人も、なんらか変態性を心のなかに宿しています。
むろん、直接的には、たとえば、10代や20代のころに裸で遊びまくっており、その「過去の栄光」と同じかっこうをすることで落ち着く、という心理があるのかもしれませんね。
しかし、心のより深いところでは、その人ならではの変態性が作用している、すなわち、「社会は認めないけど、なんらか正直であけっぴろげで人間好きな自分」が顔をのぞかせているのかもしれません。
自分の変態性を隠すことが当たり前の世の中です。しかし、それ(変態性)を隠せば隠すほどわたしたちの心は病む、というのは、心理学でも言われていることです。たとえばキルケゴールという人がそう言っています。
「わたし、裸のとき自己肯定感が上がるの!」こう公言したあなたは、だから、さほど病んでいない立派な女子だと言えます。
男前!