●質問
親ガチャにハズレてつらいです。どうすればいいのでしょうか？

●回答
親ガチャという言葉が、ある種の真実をついているのは、親は子を選択的に選ぶことができないし、子は親を選択的に選ぶことができないという、その事実においてのみです。

つまり「ガチャガチャ」のように、子供はどの親に当たるのかまったく予測がつかない。偶然出会った親と生涯を共にするしかない。そのことを親ガチャという言葉は見事についています。

しかし、親ガチャにハズレたからといって、そのことを嘆くのは、まったくもって見当違いです。
だって、偶然出会った親とソリが合わないということですよね。強いて言えば、神様が偶然カップリングしたのがその親であって、その偶然性、つまりバクチに勝ったか負けたかということを嘆いても、なんの意味もないわけです。そうですよね？

親ガチャというネットスラングが生まれて久しいですが、そろそろ皆さん親ガチャにハズレたなんてことを嘆くのはやめにしてはいかがでしょうか？

あなたはたまたまゲームにハズレたというだけのことであって、ハズレの親がどうであれ、あなたはあなたなのです。

頭の悪い親から生まれてしまったので、私は希望どおりの大学に進学することができなかった。音痴の親から生まれたので、私は歌手になれなかった。運動神経の悪い親から生まれてしまったので、私はオリンピックに出ることができなかった。
そんなことを嘆いてもなんの意味もないということです。

そういったことを嘆くくらいなら、なぜ神様は私とこの親を組み合わせたのかについて考える方がよほど生産的です。おそらく、そこには答えはありません。
答えがあるとすれば、仏教の答えのように、なんらかの使命を自分なりに発見できたときです。例えば、「私は怒りっぽい親に、なぜある種の人間は怒りっぽいのかを解明し説明するためにこの親と出会ったのだ」というふうな感じで。

他にどのようなことができるというのでしょうか？よく考えてみてください。そして何か「これは」という答えが浮かんだなら、ぜひ教えてください。